歯列矯正は老け顔になることがある?矯正で失敗しないための注意点を紹介
歯列矯正をした結果「なんだか老け顔になった気がするし、もしかして失敗したかも…」と感じている人もいることでしょう。
また、歯列矯正を受けたいと考えている人が「老け顔になってしまうよ」と言われて、治療を受けることをためらっているケースも考えられます。
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、数多くの矯正治療を行っています。
矯正治療は歯並びを整えることに終始していますので、骨格や肌のハリに影響して顔立ちに変化が現れるようなことは無いとされています。それどころか、一般的には「あの人は歯列矯正をして美人になった」と感じる人が多いです。そのような人が、次は自分がそうなりたいと、美容目的で治療を受けにやってくるパターンが非常に多いのです。
今回はどいして歯列矯正で老け顔になってしまう、と感じる方がいるのか、その原因を考えるとともに失敗を避ける方法について考えてみましょう。
歯列矯正で老け顔になるって本当?
歯列矯正で「老け顔になったみたいで、なんだか失敗したな…」と後悔する人がいるのはなぜでしょうか。
歯列矯正は「美容目的の治療」と厚労省が定めていることからも分かるように、審美的なセンスを要求する患者さんの願望を満たす治療です。「美しくなりたい」という気持ちで治療に臨んだのに、失敗に終わってしまうケースの一つに老け顔になったと感じる場合があります。
どうして老け顔になるの?
歯列矯正そのものは、歯並びを整えるだけの治療なので、直接的に骨格や肌のハリにに変化を及ぼすことが無いとされています。しかし、歯列矯正後に顔立ちが変化して美しい印象を与えられるとして、人気を集めています。
患者さんの望む通りに仕上がれば良いのですが、うまくいくケースばかりではありません。老けて見える理由として、ほうれい線が濃くなったり、横顔のバランスが崩れたり、頬がコケるといったものが考えられます。
そういった失敗によって「治療前の方が若々しかった」と感じてしまうことも。自由診療の扱いになるので医療費は高額なのに、治療に失敗したとなると、そのショックは非常に大きいでしょう。
老け顔になったと感じる矯正の失敗例
歯列矯正をした結果、老け顔になってしまったという失敗例には、どのようなものがあるのでしょうか。「年老いた印象を与える顔立ち」というものには、その代表的なものがいくつか存在しています。
この項では矯正した結果、引き起こされやすい典型的な失敗例について解説しましょう。
ほうれい線が目立つようになった
口元と頬の境目にあるシワのことを「ほうれい線」と呼びます。歯列矯正をした結果、ほうれい線が深くなったと感じる患者さんが少なくありません。
ほうれい線が深くなると、一気に顔が老け込んだ印象になってしまいます。治療を受けた結果によってそうなったのならば、そのショックはとても大きなものになるでしょう。
上顎の歯列が前へと突き出た「出っ歯」の治療には注意が必要です。なぜならば、口周りの組織を歯列が押し出している状態が改善されると、口元のハリが失われ、ほうれい線が濃くなるケースが起こり得るのです。
また抜歯も要注意です。抜歯矯正が必要な人は歯列を整える隙間が無いほど、お互いの歯がひしめき合っています。スペースを作る為に抜き取る歯が、頬肉を押し出し、ほうれい線を目立たなくしていた場合もあるのです。
関連記事→ 歯列矯正でほうれい線が濃くなるって本当?出っ歯治療とほうれい線の関係・対策について
歯列が下がりすぎてバランスが悪くなった
アジア人固有の骨格として口元が前方へと出ているケースは非常に多いです。これを治したいと考える人が多いのですが、歯列矯正によって口元が引っ込む量は、人それぞれで異なっています。
例えば上顎の歯列が前突した「出っ歯」や、上下両方の顎が前突している症状を治療したときに、歯列が奥へと引っ込みすぎて横から見たときに不自然な印象を与える場合があります。
「思い切り後ろへと歯列を下げたい」と考えている人には、抜歯して大きく歯を動かす治療を選択する方もいるかも知れません。しかし、不要な抜歯をして歯を動かすと、自身の顔のバランスを大きく崩す可能性もあるのです。
口元を極端に引っ込めると、横から見たときに三日月状の輪郭になってしまい、口がすぼんで年老いた印象を与える結果にもなりかねません。
関連記事→ 歯列矯正で口元が下がりすぎてしまう?理想の口元にするために知っておきたい注意点
頬がコケたような印象になった
歯列矯正をしている間に、患者さんが「顔がしぼんで、頬がコケたな」という印象を受けるケースもあります。こういった症状の起こる第一の理由として、矯正装置を取り外せないことによる表情筋の衰えがあります。
つまり強く噛むと痛みを感じることから、柔らかい食事ばかりを摂取するようになることが原因として考えられます。
また、先の症例でも挙げてきた抜歯ですが、これも頬コケの原因になります。口周りの弾性がある組織に対して、口内から組織を押し出していた歯列を引っ込めると、顔がしぼんで老け顔になってしまうでしょう。
関連記事→ 歯列矯正で頬コケが気になるようになってきた!頬コケの原因と改善方法を紹介
歯列矯正で失敗しないためのポイント3つ
歯列矯正に失敗して老け顔にならない為には、いくつかの注意すべきポイントがあります。そういった点を抑えておくだけで、残念な結果にならない可能性がグンと高まるでしょう。
この項では、矯正治療を受けるに当たって失敗を防ぐ為に、最低限知っておくべきことをピックアップして解説しましょう。
抜歯が必要な矯正であるか確認
抜歯は歯の土台である歯槽骨と呼ばれるU字型の骨に対して、歯のサイズが大きい為に歯列が乱れてしまった患者さんの歯並びを整える際に行われるケースが一般的です。
抜歯によって歯を動かすスペースができるので、抜歯が本当に必要な症例というのも存在しているでしょう。
ただ、歯列矯正は専門外である「一般歯科」などでも治療を受けられるので「歯の矯正=抜歯」といった安易な図式を持っている医師も少なくありません。
自身の症例をしっかりと自覚して、少なくとも専門家である「矯正歯科」に相談することが、むやみな抜歯を防ぐ為には必要となるでしょう。
認定医のいる矯正歯科を探す
矯正治療の質を向上させる目的で発足した「日本矯正歯科学会」という集まりには、約7,000名の矯正歯科医が会員として名を連ねています。
その組織が矯正歯科医の腕前を保証する目的で「認定医」という資格制度を運用しているのです。「治療を検討しているけど、失敗はしたくない」という人は、認定医のいるクリニックを選びましょう。
長期間に渡って専門性の高い治療を行なってきた医師だけが取得できる資格なので、的確な診断のもとで治療を進めてくれるに違いありません。
技量を保証するものとして、このような制度があることを頭の片隅に入れつつ、お世話になるクリニックを厳選するようにしましょう。
相談しやすい医師を選ぶ
先の項で紹介した「認定医」ですが、この資格を有している矯正歯科医は全国でわずか2,800名しか存在していません。その為、通いやすいクリニックが認定医であるとは限らないのです。
歯列矯正は治療期間が長く、医師と患者さんが二人三脚となり治療を進めていくことになります。その為、仮に認定医ではなかったとしても「医師との相性」というものをポイントにして医院を決めると良いでしょう。
慣れない矯正装置で少し痛みを感じたり、または不意のトラブルがあったりするケースもあります。その都度、しっかりと相談に乗ってくれて、コミュニケーションの取れる医師を選ぶようにしましょう。
その見極め方としては、やはり初回のカウンセリングの場になるはずです。ここで自身の気になる部分を質問してみましょう。丁寧に対応してくれる存在が見つかったならば、そこでお世話になると良いはずです。
矯正治療は失敗しなければメリットがたくさん!5つのメリット
先の項では歯列矯正に失敗して老け顔になってしまうネガティブな側面に触れました。しかし、施術によって若々しさを手にすることも可能です。
歯列を整えることが矯正治療の目的ですが「治療を受けることで顔立ちが変わる」といった美的な欲求を持って治療に臨む人が多いのは、それだけポジティブな結果を手に入れた人が存在している証拠でもあるのです。
この項では、治療に成功した時のメリットについて解説しましょう。
若々しくて美しい顔立ちになった
歯列の前突を治すことによってほうれい線が濃くなるケースですが、治療がうまくいくと一時的にほうれい線が濃くなっても、口周りの肌組織の弾性が元通りになり、むしろ後々にはこのシワが薄くなる場合もあるのです。
また、必要以上に歯列を奥へと引っ込めることをしなければ、横顔のバランスが崩れて年老いた印象を与えることも避けられるでしょう。むしろ美しさをアピールできる結果も期待できるに違いありません。
さらに、主に表情筋の衰えで頬がコケてしまう問題も、治療後に筋力が回復することで改善が見込めます。このように間違った治療をしなければ、患者さんの求める美しさが手に入ることも夢ではありません。
笑顔の素敵な雰囲気美人になれる
歯列矯正によって、これまで乱れた歯並びを見せたくないと人前で笑顔になれなかった患者さんも、手で口元を隠す必要もなく心の底から笑顔を見せられるようになるでしょう。
その結果「この人はこんなに明るい性格だったのか」と、相手が自身に抱いていた印象をガラリと変えることも期待できるのです。
笑顔の素敵な雰囲気美人になることで、職場などにおいてもコミュニケーションが円滑に図れることが期待できます。いつの間にか周囲の人気者になって、好みの人からアプローチを受けることだって考えられるでしょう。
噛み合わせを正しくして食事が楽しくなる
歯並びが悪いと、歯が噛み合う箇所だけで食べ物を咀嚼する癖が身についてしまっています。こういった状態に対して、歯列矯正を行うと噛み合わせが良くなり、ある種の快適さが得られるようになります。
まず、歯列全体を用いて食事ができるようになるので、食べることに楽しさを感じることでしょう。どのような食感のものでも、思いっきり食べることが出来るようになります。
モリモリと食べる様子を見た人は、とても健康的なイメージを抱いてくれることでしょう。一緒に食事をしていても、会話が弾んで楽しい時間を送れるはずです。
口内環境が改善する
歯並びの乱れから歯ブラシの届かない箇所があったりすると、そこに雑菌が溜まって虫歯や歯周病になってしまう場合も。治療によって歯並びが整うと、そういった不安が解消します。
口内の隅々まで歯ブラシが行き渡るようになり、口内を清潔に保つことが出来るようになるでしょう。虫歯や歯周病以外に口臭などが気になっていた人も、問題が解決するはずです。
顎関節症などが治る
歯の噛み合わせが悪い状態というのは、噛み合わせるのに大きな力を必要とします。その結果、顎の関節に負担がかかり「顎関節症」と呼ばれる症状に悩まされることも。
口を開閉する度に顎の骨が鳴ったりするのが初期症状なのですが、放置しておくと痛みを感じ出したりする場合もあるので、注意が必要です。
「顎変形症」など、顎の骨格に問題がある場合は外科的な手術が必要になることもあります。しかし、歯列矯正によって噛み合わせを正しくすることで、治るケースもあることを覚えておきましょう。
ユニゾン矯正歯科銀座6丁目なら「美しい歯並びや顔立ちを得るための矯正治療」について相談可能!
歯並びを治すことによって、笑顔が綺麗になるばかりではなく、歯磨きがしやすくなり、滑舌やかみ合わせがよくなり、さらに口元の雰囲気や顔立ちまで改善できる場合があります。
自分に自信を持つことができるようになることが多いです。
歯列矯正によって口元の雰囲気や歯並びをどのように改善できるのか、期間や費用を含めて知ることから始めませんか。
ユニゾン矯正歯科では、丁寧なカウンセリングを行ったうえで説明いたします。
上顎・下顎の位置関係や歯並びや歯の大きさや歯の傾きなどを確認し、同じ年代・性別の方々と比較してご自身のどこに問題点があるのか、そして、歯列矯正でどのように改善可能なのかどうか、を説明いたします。
【まとめ】歯列矯正で「老け顔」にならたいためには医師選びが重要
以上、歯列矯正で老け顔になってしまう失敗例について紹介し、それを避ける為の方法について考え、矯正をすることで得られるメリットについて解説しました。
誰だって「美しくなりたい」という願望を多かれ少なかれ持っています。そして、歯列矯正にはそういった願いを叶えられる可能性があると言えるでしょう。
ただし、治療結果に満足する為には、本当に腕の良い医師と巡り合うことがとても大切なポイントだと言えそうです。
当院では、認定医の資格を持つ矯正歯科医が一人ひとりの患者さんが追い求めている「美しさ」を実現すべく、治療を行なっています。
歯列のことで悩み事を抱えている方は、相談を受け付けていますので、ぜひ一度お越しください。
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本記事では矯正治療における歯型取りに焦点を当て、必要性、気持ち悪さを感じる理由、気持ち悪さを緩和するコツについて解説していきます。最後に歯型取りの最新技術「3D口腔内スキャナー」にも触れますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、歯型取りは歯科専門用語で「印象採得」といいますが、ここでは一般的で親しみやすい「歯型取り」で進めます。
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