矯正中の食事ってどうしてる?おすすめの食べ物や食べるときの注意点を紹介!

矯正中の食事ってどうしてる?おすすめの食べ物や食べるときの注意点を紹介!

矯正中の食事は、痛みや食べ物の挟まりを気にする方が非常に多いです。歯列を整えて食事を楽しめるようになるために矯正しているのに、その矯正中の食事こそが悩みのタネになることがあります。

特にワイヤー矯正は、歯にブラケットと呼ばれる部品を取り付けるので、歯ブラシが届かない部位が出てきたりと、口内環境を清潔に保つことに苦労されている方も多いでしょう。

また、食事中に不便を感じないためには食材選びがポイントで、献立を考えること一つ取っても難しくなります。今回は、矯正治療中の食事について考えてみましょう。

ワイヤー矯正中におすすめの食事とは?

矯正の治療中は、口の中に矯正装置を装着します。マウスピース型矯正は、食事の都度取り外しができますが、ワイヤー型の矯正ではそうはいきません。

ワイヤー矯正は装置に食べ物が挟まりやすく、食べ物の種類によっては虫歯・歯周病になりやすくなります。そして、もし虫歯が発生してしまうと、矯正を中止してでもその治療が優先されるため、トータルの治療期間が伸びてしまいます。

矯正中の食事はどのようなものがおすすめなのか紹介していきます。

矯正中は柔らかい食べ物を食べる

野菜やフルーツを摂取する時には、ミキサーにかけてスムージーにしたり、米を食べるにしてもお粥やリゾットにしていただくなど、柔らかくして食べることをおすすめします。

食材を柔らかくする一手間を加えることを心がけると、器具に食片が引っかかる問題を大幅に改善することができ、虫歯・歯周病予防になるでしょう。

矯正中は水分を多く含んだ料理がおすすめ

先の項と理由は同じで、硬い食材を避ける為の方法として水分を多く含む調理法を採用すると、口内環境をクリーンに保ちやすい食事にすることができます。

鍋料理や太い麺を用いたうどんなど、汁と一緒に具材を頂くような食べ方が理想的です。また、豆腐などのように、元から水分を多く含む食材を選ぶことも良い方法でしょう。

口内炎を早く治すための食べ物

器具が口内に当たって、その部位が傷つくことがあります。そのような問題を解決するためには、傷ついた口内をいち早く回復する栄養素の摂取を心がけましょう。

口内炎に有効とされる主な栄養素は、ビタミンB2とビタミンB6です。

ビタミンB2には口内の粘膜を守り、新陳代謝を助ける働きがあります。また、ビタミンB6も免疫機能の維持や皮膚の抵抗力を増進する働きがあります。炎症を起こした時のリカバーを早めるために摂取すると良いでしょう。

ビタミンB2を多く含む食べ物

・肉、魚、牛乳、卵などの動物性の食品

・焼きのり、干し椎茸、唐辛子、アーモンドなどの植物性の食品

ビタミンB6を多く含む食べ物

・マグロや鮭など赤身の魚、肉などの動物性の食品

・にんにく、ピスタチオ、唐辛子、ごまなどの植物性の食品

矯正中は避けたほうが良い食事

「おすすめできる食べ物」とは反対に、矯正中に「避けたほうが良い食べ物」にはどんなものがあるでしょうか。

ワイヤー型の矯正装置は、取り付けると治療が完了するまで外すことができません。そのため、食べ物によっては装置に悪影響が出るケースがあるのです。

どのような食べ物は避けた方が良いのか、順を追って紹介するとともにその理由を解説します。

硬い食べ物

バゲットやせんべい、イカのスルメといった硬い食べ物は咀嚼するのに大きな力を必要とします。そのため、装置が外れたり壊れてしまうケースも。

外れた勢いで口内を傷つける可能性もあるため、注意しなくてはいけません。また、医院で装置を治してもらうまでの間、せっかく進んでいた治療がストップしてしまいます。

治療を中断させないためにも装置に異常が見られたら、お世話になっている医院で処置してもらいましょう。

歯にくっつきやすい食べ物

キャラメルやガム、お餅などは、歯にくっつきやすい粘性のある食べ物です。そういった食品を好んで食べると装置にベタつきが出てくることも。

簡単に取ることが出来ないので、ベタベタとしたまま過ごすことになります。不快感を覚える原因にもなるので、避けた方が良い食べ物と言えるでしょう。

色の濃い食べ物や飲み物

カレーやデミグラスソースといった食べ物と、コーヒーや赤ワインなどの飲み物は濃い色をしていることから、装置に色が移ってしまう恐れがあります。

矯正中に目立つのを嫌い透明のブラケットや歯と同色のワイヤーで治療を進めていても、食事による色移りによって装置が目立ってしまうと、せっかくの器具が意味をなしません。

また、糖分の多いジュースなどは虫歯の原因になりやすいので注意が必要です。もし虫歯になると、矯正を中断して虫歯治療が優先されるので、矯正を終える期間が長引いてしまいます。

繊維質や筋の多い食材

繊維を多く含む野菜や、筋の多い魚・肉などは矯正器具に引っかかってしまい、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。

その為、肉ならばスジ肉、魚ならばマグロ、野菜ならばネギやニラなどの葉物の野菜を摂取することは避けた方が良いでしょう

もしそれらの食材を摂取したいならば、包丁を用いてたたきにしてみましょう。矯正器具に食片が引っかかって口内に残留する問題を解決でき、虫歯や歯周病予防に繋がります。ぜひ実践してみてください。

マウスピース型矯正中の食事で気をつけるポイント

マウスピース型の矯正装置は取り外すことができるので、食材に敏感になる必要はありません。また、歯磨きの際にも不便を感じないでしょう。

ワイヤー型の矯正装置が抱えていた弱点が無いように感じますが、マウスピース型の矯正にも食事中に気を付けなくてはならないポイントが存在しています。

どのような点に注意しなくてはいけないのか、順を追って見ていきましょう。

食後は必ず歯磨きをすること

取り外しが出来ると言っても、1日20時間以上の装着義務がある点を忘れてはなりません。また、食事を終えた時に必ず歯磨きをして食片を取り除く必要があります。

もし歯磨きをせずに、食べカスが残った状態で装置を付けても、矯正の力がうまく働かないケースも。マウスピースを装着する時には、歯を清潔な状態にしておかなくてはなりません。

紛失すると治療期間が伸びる

また、マウスピースは段階的に取り替えて歯を動かす矯正法です。クリニックでまとめて数個からなるマウスピースを手渡されるので、紛失しないよう気をつけましょう。

食事のときにマウスピースをはずす際は、つけ忘れや紛失に注意してください。

もし紛失してしまうと、マウスピースを作り直すことになります。完成して手元に届くまで最短でも数週間かかります。

矯正中の食事で歯が痛くなる理由は?

矯正と食べ物の関係においてもう一つ忘れてはならないのが、歯列矯正中の食事で感じる「痛み」です。

矯正装置を着けた時に感じる痛みは、大きく3種類に分けることができます。痛みの種類について紹介しています。

関連記事→ 歯列矯正はやっぱり痛い?どんなときに痛い?痛みの期間や和らげる方法を大解説!

そもそもの前提として歯が動く時には痛みが発生

食事中ではなくとも、そもそも歯が動く時には痛みを感じやすいことを覚えておきましょう。

歯の根本には「歯槽骨(しそうこつ)」という土台の骨があるのですが、歯に力が加わることで、骨にも力が加わります。

動かしたい方向を塞いでいる骨に空間ができ、そのスペースに歯が動きます。そして、歯が動いたことによってできた空間は骨で塞がれます。

このサイクルを繰り返して歯が動いていくのですが、その時に痛みを感じる成分が分泌される為、患者さんは「痛い」と感じてしまうのです。

噛んだ時の痛み

患者さんの多くは、矯正器具の装着で歯が浮いたような感覚を抱きます。装置によって一定の力が歯に加わることで、そこに違和感を感じるのです。

そのような状態で食事をすると、噛むことでまた別の角度からの力が歯に掛かることになり、それが痛みとして知覚されるケースがあります。

そのため硬い食べ物を噛むと、より衝撃が加わることになるので痛みを感じやすくなるでしょう。

口内炎による痛み

ワイヤー型矯正の治療では、唇側からの矯正ならば頬肉の内側に装置が触れることになりますし、舌側からの矯正ならば、舌が装置に触れてしまいます。

その為、矯正中は常に矯正器具が口内の特定の部位に触れてしまい、その部位の粘膜を傷つけることで口内炎ができてしまうケースが多いでしょう。

矯正中に食事をする際は誤って口内炎で膨れた部位を噛んでしまい、痛みが倍増することも多々あります。

関連記事→ 歯列矯正は口内炎ができやすい?口内炎の原因と痛みを減らす対処法を紹介!

もし痛みが出てしまったときの対処法とは?

歯列矯正では、装置の装着当初が最も違和感を感じる瞬間だといえます。そして、矯正中の食事で噛む度に痛みがどんどん出てくるケースがあるでしょう。

痛みが出てくると何より辛いですし、治療を受けていることに対して「このままで大丈夫なのだろうか」と心配な気分になってしまいますよね。果たして、矯正中に不安な気持ちが出てきた時の対処法はあるのでしょうか。

痛みのピークは長続きしない

矯正器具の装着で痛みが増していくケースでは、装着後2〜3日が痛みを感じるピークだとされています。そして、1週間もすれば徐々に収まっていくでしょう。

また、口内炎ができた場合も同じく1週間程度で傷が治ります。ですのでが痛みのピークだから、少し待ってみよう」という姿勢でいることが意外に効果的だといえるのです。

もしそれ以上の期間に渡って痛みが続くようならば、器具が合っていない可能性があるので、その時はクリニックを訪ねて相談すると良いでしょう。

まとめ

以上、ワイヤー矯正中におすすめする食事と避けた方が良い食事を紹介し、マウスピース矯正中の食事の注意点に触れました。矯正中の食事で歯が痛くなるケースも理解していただけたかと思います。

矯正器具が口内にある状態で食事をし、歯を綺麗に保つのは大変に感じたかもしれません。しかし、矯正治療が完了すれば、理想の歯並びを手に入れることができ、今まで以上に食事を楽しめるようになるはずです。

当院では患者さんから「食べることの楽しみ」を奪わないよう、適切な指導を行います。歯列矯正中の食事に悩んでいる方はぜひ一度、相談にお越しください。

                    

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