歯列矯正で横顔が変化する?理想のEラインを実現する為に必要なこととは何か
歯列矯正によって横顔のコンプレックスを解消される患者さんは意外と多くいらっしゃいます。
フェイスラインを美しくしたい目的に対して歯の矯正が効果的だとしたら、これを見逃す手はありませんよね?
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、数多くの矯正治療を行っています。以前ほど、歯列矯正をしていることが恥ずかしいことではなくなってきています。歯列矯正をしていることを自信をもって発信する著名人も増えています。「綺麗な姿になろうと努力する女性は魅力的」「美意識が高く、美しい歯並びのために自己投資できることは他人に対して誇れること」といった価値観が生まれてきています。周囲の目線が変わりつつあることで、以前よりも患者さん自身がポジティブな姿勢で治療に臨めるようになっています。もう矯正治療中の口元を見られることが、恥ずかしくない、気にならない時代なのかも知れません。
今回は、美しいとされる横顔の基準や、自身の横顔が歯列矯正によって変化するケースを紹介しましょう。
横顔の美しさの基準「Eライン」について
歯列矯正で横顔にコンプレックスを持っている人が施術を受けていることを前述しましたが、そもそも横から見た顔の輪郭には、美しさの基準となるものが存在してるのをご存知でしょうか。
顔を真横から見た時に、鼻と顎のそれぞれの先端を直線で結んだラインを「Eライン」と呼びます。このラインの内側に上下の唇が綺麗に収まっていることが理想とされているのです。
この考えを提唱した人は米国の医師だったので、あくまでも欧米人の横顔の作りを基準としたものだと覚えておきましょう。
米国人に比べて日本人はどうしても鼻が低い傾向があるので、Eラインも口元に近づいてスペースが狭くなることが多いです。そのため、「ライン内に収まらなくても、Eライン上に唇が位置するならば良しとする」という考え方が一般的になっています。
関連記事→ 歯列矯正でEラインがきれいになる?美しくなるために知っておきたいEラインとは
横顔のコンプレックスを解消する方法とは?
何気なく鏡を見つめる時には、正面を向いている場合が多いので「横顔がどうなっているのか」という点を意識していない人もいるかも知れません。
しかし美意識の高い人は、自身の横顔がどういったものなのか把握しています。そして「横顔をなんとかしたい」と考えている人が少なくありません。
ここではEラインの考え方に基づいた理想の横顔を手に入れるために、外科手術を用いる方法と歯列矯正を用いる方法の2つを紹介しましょう。
外科手術で横顔を変化させる方法
横顔の悩みの原因が、「上顎と下顎のサイズ的なバランス」や「噛み合わせの不具合」などであり症状が重いケースでは、外科手術を必要とする場合があります。
まず最初に紹介する手術方法は、上顎の前歯を奥へと引っ込める「ワスモンド法」です。これにより、上唇が適切な位置に収まってくれるでしょう。
また下顎の先端が無い人だと、Eライン自体が後退することによりライン内のスペースが狭くなることもあります。その場合は下顎先端を作る「オトガイ形成術」が行われるでしょう。
また下顎自体が小さいために、相対的位に上顎が前突して見えるケースもあります。その場合は下顎を前方に拡大する「SSRO」という手術が行われるでしょう。
歯列矯正で理想の横顔を手に入れる方法
歯列矯正で横顔を美しくする手法は、主に2通りあります。
まず、歯の表面にブラケットと呼ばれる部品を接着し、そこに金属製のワイヤーを通す「ワイヤー矯正」という手法です。
古くからある治療法なので、実績が豊富で医療ミスの起こりにくい反面、一度装置を取り付けると治療完了まで外せなかったり、装置が目立つなどの短所があります。
一方、複数枚のマウスピースを段階的に取り替えることで、歯列を整える「マウスピース矯正」もあります。透明の樹脂製なので、矯正していることがバレにくいでしょう。
また、食事や歯磨きの際には取り外せるので、不便さを感じることがありません。ただし、1日20時間以上の装着を守らないと治療効果が上がらない点には注意が必要です。
歯列矯正で横顔が変化しやすい症例
「横顔を美しくしたい」と考えた時に、外科手術を伴うものはハードルが高いと感じてしまうでしょう。しかし不正咬合がひどかったり、骨格に異常を抱える場合は外科手術が適しています。
そして、歯並びを整えることで横顔が変化するケースも存在しています。歯を動かす歯列矯正は、口周りの組織を切開したりする外科手術と比べて、ハードルがグンと低くなるのではないでしょうか。
歯列矯正によって横顔が変化しやすい症状の特徴を紹介しましょう。
出っ歯(上顎前突)
出っ歯の特徴は上顎が前方に出ている、もしくは前歯の生え方に角度が付いていて、前方へと突出している状態です。出っ歯が原因で横から見たときに口元が全体的に前へと出ている輪郭になります
。
「出っ歯」によって横顔のバランスを崩してしまっている人は、歯列矯正によって前歯の角度を整えたり、歯列を後ろに下げることによって横顔を美しくすることが可能です。
受け口(下顎前突)
もう一つは「受け口に悩んでいる」というパターンです。一般的な前歯の噛み合わせは、上の歯が下の歯に覆い被さるのですが、受け口の場合は下の歯の方が前に出ている状態になります。
受け口の場合は、横顔の輪郭が下顎の強調されたものになってしまうでしょう。
歯列矯正で下顎の歯列を後ろに下げることで、強調されていた下顎の出っ張りに変化が生まれることでしょう。
歯列矯正で横顔を綺麗にする時に抜歯は必須?
横顔が変化しやすい歯列矯正をする際に問題となるのが「抜歯をするかどうか」ということです。
歯並びは良くしたいと考えているが、その為に健康な歯を抜くことに抵抗感がある患者さんも多いことでしょう。
そういった問題への回答を述べるとするならば「場合によっては抜歯が必要になる」ということに尽きます。どのような場合に抜歯が必要になるのでしょうか。
抜歯が必要なケースとは?
出っ歯や受け口の歯列矯正で理想の横顔を目指すといっても、その度合いは患者さんによって様々なものです。これらの症状が酷い場合は、抜歯をする必要があるでしょう。
また、歯は上下ともにU字型に並んでいますが、このU字が歯のサイズに比べて小さいと、歯を綺麗に並べるスペースが生まれない為、抜歯が必要になります。
他にも、口を閉じることができなかったり、歯の生え方がガタガタになっているケースでも、その程度によっては抜歯が必要です。
抜歯がいらないケースもある
歯列矯正で横顔を美しくするために、抜歯が必要なケースを前述しましたが、それらの症状があるとしても実際は程度問題によって抜歯の必要がないことも多いのです。
例えば、U字に対して並んだ歯のサイズが大きい場合、抜歯は必要と述べましたが、これも程度問題でしょう。なぜなら、U字を広げる器具を用いてお互いの歯が綺麗に並ぶスペースを生み出せる治療法がある為です。
また、歯のエナメル質は数ミリの厚みがあります。一本ずつの歯でそれをわずかに削っていくことで、トータルとして歯を動かせるだけのスペースを生み出す技術もあります。
抜歯の要/不要はカウンセリングでしっかり確認
歯列矯正で横顔を綺麗にするならば抜歯は必要かというと、必ずしもそうではないことが理解してもらえたと思います。歯列を治す技術に長けた矯正歯科医は、そのことが分かっています。
しかし、歯の矯正は一般的な歯科でも取り扱うことができるので注意が必要です。なぜなら、歯列矯正を専門としない医師のなかには「矯正=抜歯」という図式が成立してしまっている場合が少なからずある為です。
そのような歯科医を避ける為にも、カウンセリングの場を有効に活用しましょう。抜歯の必要性を十分に相談した上で、納得のいく回答を得ることが何よりも大切です。
ユニゾン矯正歯科銀座6丁目なら「美しい歯並びや顔立ちを得るための矯正治療」について相談可能!
歯並びを治すことによって、笑顔が綺麗になるばかりではなく、歯磨きがしやすくなり、滑舌やかみ合わせがよくなり、さらに口元の雰囲気や顔立ちまで改善できる場合があります。
自分に自信を持つことができるようになることが多いです。
歯列矯正によって口元の雰囲気や歯並びをどのように改善できるのか、期間や費用を含めて知ることから始めませんか。
ユニゾン矯正歯科では、丁寧なカウンセリングを行ったうえで説明いたします。
上顎・下顎の位置関係や歯並びや歯の大きさや歯の傾きなどを確認し、同じ年代・性別の方々と比較してご自身のどこに問題点があるのか、そして、歯列矯正でどのように改善可能なのかどうか、を説明いたします。
まとめ
以上、歯列矯正は横顔にコンプレックスを持っている人に対して有効であることを説明し、美しさの基準となるEラインについて紹介しました。
また、歯並びを治すのに必ずしも抜歯を必要としないことを解説し、カウンセリングの場を活用することの大切さについて述べました。
横から見たルックスの良くない原因が歯列にある場合は、問題を解決する方法として歯列矯正を活用すると良いでしょう。
当院でも、横顔に悩みを持つ多くの方がカウンセリングに訪れ、実際に歯列矯正で希望していた横顔になり、大変喜ばれています。同じような悩みがある方は、是非一度カウンセリングにお越しくださいね。
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