歯列矯正で失敗しない為には?絶対にやってはいけない矯正歯科の選び方を解説

歯列矯正で失敗しない為には?絶対にやってはいけない矯正歯科の選び方を解説

「歯の矯正が思い通りにいかなくて後悔している…」

「できることなら元に戻したい…」

と言ったように、歯列矯正に失敗したと感じている人は意外に多く存在しています。

高い金額と長い治療期間を掛けたのにも関わらず、望んだ結果が得られなかった時はとても悲しいですよね。

しかし、そもそも歯列矯正で失敗しない為には、患者さん自身である程度の知識を持っておくことによって防げることもあるのです。

今回は歯列矯正の失敗とはどんなことがあるのか、その対策とは何をすれば良いのかを見ていきましょう。

歯列矯正における4つの失敗例

歯並びを美しいものにしたくて治療を受けているのに、残念ながら望んでいた結果が得られない場合があります。ここでは歯列矯正の失敗例として代表的なケースを挙げてみます。

失敗例① 治療期間・費用を大幅にオーバー

矯正治療によって歯列になかなか改善が見られない場合は、当初予定していた治療期間から延びてしまうことがあり「歯列矯正が失敗しているのでは?」と思う方もいるかもしれません。

カウンセリング時に伝えられた治療にかかる期間というのは、「最短でこれくらい」という場合がほとんどですので、治療が長引くケースがありますが、あまりにも長期に渡っている時には注意が必要です。また、長引くことにより、治療費も余計にかかり負担に感じてしまうでしょう。

原因と対策

原因としては、治療開始時の医師の見立てが甘いことも考えられます。治療を進めるうちに追加の治療が必要となった結果、期間が長引き費用もかかってしまうでしょう。

このような状態が引き起こされるのは、患者さんに良い印象を与えるために、あえて不可能なことを可能だと伝え、治療へと誘導しているケースも考えられます。

治療費が高くなったり期間が長引いたりすることへの対策としては、歯列矯正の終了までに必要とする費用と期間を、治療に入る前段階で医師としっかり話し合うことです。

施術を受けるたびに治療費を支払う方式と、すべてを前払いした後、施術の多少に関わらず治療費が変わらない方式があるので、支払い方式にも注意しましょう。

失敗例② 希望通りの見た目にならなかった

歯列矯正後に、思い描いていた歯列にならなかったケースは、失敗したと感じるでしょう。

例えば、「矯正をしたら出っ歯になってしまった」「口元が引っ込みすぎた」などがよくある例です。

原因と対策

希望通りにならない原因としては、医師の技量はもちろんですが、歯列矯正の専門外である一般歯科でも矯正を取り扱っているため、このようなトラブルが起きやすくなります。

やはり歯列矯正のプロである「矯正歯科医師」による治療を受けることを最低限のラインにしましょう。そして「日本矯正歯科学会」という組織の「認定医」と呼ばれる資格は、難しい矯正治療を数多くこなし、技量が認められた医師だけが取得できる資格です。

医師の技術力に注目してクリニックを選びましょう。

また、医師選びで重要なのは、コミュニケーションが取りやすいかどうかです。自身の希望とする矯正後のイメージを伝えることで失敗する確率が下がります。

失敗例③ うまく噛めなくなり顎関節症になってしまった

噛むたびに痛みを感じてしまう場合があります。矯正中は痛みが生じるものですが、明らかに長引きすぎている場合や、矯正終了後に噛み合わせが合っていないと感じる場合は、まだ歯列矯正が終了しているかもしれません。

噛み合わせが悪くなることで顎の関節に無理な力が掛かってしまい、顎関節症を引き起こす場合があります。

原因と対策

ワイヤー矯正は通院のたびにワイヤーの締め付け具合を調整することになりますが、次回の通院までを見越してワイヤーを締め付けるため、矯正中に痛みを感じるケースがあります。

通常、2〜3日で痛みのピークを迎えた後、1週間もすれば痛みや違和感が出ないとされていますが、その期間を超えてなお痛む場合は、医師に相談しましょう。

また、市販のマウスピース矯正や、適正価格から大幅に安価な歯列矯正には注意が必要です。なぜならば、患者さんの噛み合わせなどを考慮せずに治療をすすめている可能性があるからです。手軽さや安さに惹かれる気持ちも理解できますが、歯列矯正で失敗しないためにはしっかりとした矯正歯科を選ぶことをお勧めっします。

失敗例④ 矯正後に元の歯並びに戻ってしまった

綺麗に整えた歯並びが元の状態に戻ってしまうことを「後戻り」と言います。この問題を引き起こすと、せっかく長期にわたって治療した意味がなくなってしまうでしょう。

原因と対策

矯正器具が取り外され、歯列が整ったからといって喜ぶのは早いのです。確かに歯列が理想的な状態になったのですが、装置による矯正力が外れたことで、歯列が元に戻ろうとします。

この後戻りを防ぐために、歯列をベストな状態で固定する「リテーナー」と呼ばれる器具を装着することになるでしょう。つまり、まだ治療期間は続いているのです。

リテーナーには取り外しが可能なものと不可能なものに分かれます。もし取り外せるタイプのリテーナーを用いる場合は、1日の装着時間など医師からの指示を守りましょう。

歯列矯正で失敗してしまったらどうしたら良い?

歯列矯正は治療費が高額になることもあり「失敗してしまったな…」と感じた時の残念な気持ちも大きいものです。鏡を見る度に嫌な気分になってしまい、他のことが手に付かないことも…。

そのような状態から立ち直る為にはどんなことをしたら良いのか解説していきます。

通院しているクリニックに見切りをつける

自身の歯列の状態が上向いてこないと感じている場合、まずはお世話になっているクリニックの先生に相談してみましょう。勇気を出して話すことで、自身の現状を把握できる機会になり得るのです。

その上で現在お世話になっている医院では、症状が改善しないと感じている場合、費用はかさむかも知れませんが別のクリニックに切り替えてしまうのも一つの手段でしょう。

クリニックを乗り換えた際には、これまでの治療で自身の歯並びにどのような変化があり、どういった部分が嫌になったのかということをしっかりと医師に伝えましょう。

セカンドオピニオンを受けてみる

「この治療方針で合っているのかな…」といった気持ちのままでいると、治療を重ねるたびに不安感が大きくなっていくものです。そのような場合はセカンドオピニオンを用いると良いでしょう。

違った医師の意見を聞くことにより、別の観点から自身の症状を把握できる可能性がある為、治療を継続させるか否かの判断ができるようになります。

そもそも歯列矯正で失敗しない為には?

これから歯列矯正を始めたい方で「失敗したくない」と感じている人は、クリニック選びを慎重に行いましょう。

ここでは、前もってリスクを減らす為に自身が気を付けるべきことを紹介していきます。

その道のプロにお願いする

歯列矯正を専門とする歯科は「矯正歯科」です。ところが、専門外であるはずの一般歯科でも矯正治療を行っている為、クリニック選びで間違ってしまう問題が発生するのでしょう。

美しい歯並びを手に入れたいのなら、矯正歯科のお世話になることが必要最低限のラインだと覚えておきましょう。

カウンセリングは「見極め」の場

一人ひとりの患者さんにしっかりと向き合ってくれるクリニックを選ぶことが何よりも大切です。その為、カウンセリングでは自身の悩みをすべて伝えるようにしましょう。

それに対して、医師がどのような対応をしてくれるのかを見極めることが大切です。「いい加減に感じた…」のであれば他のクリニックを尋ねることが得策と言えるでしょう。

こちらの意見に柔軟に対応してくれる

「治療方針に納得できない」と少しでも感じたのならば、そのことを素直に伝えてみましょう。意見を受けて、別プランを用意してくれるような柔軟性のあるクリニックは信頼できます。

「この症状の場合にはこう対応する」といったように、治療方法には定説というものが必ず存在しているものです。

しかし、その考え方に縛り付けられ、凝り固まった考え方をしてしまう医師が存在しているのも事実です。そうではなく、懐の深い対応をしてくれる先生を見つけ出すことがとても大事なのです。

まとめ

本記事では、歯列矯正で「失敗した…」と感じている人はどういった人が多いのか、自身で取れる手段について解説しました。

また、そもそも間違いを犯さない為に、クリニックの選び方で気を付ける点についても分かっていただけたと思います。

患者さん自身にできることは、防げたかも知れない選択ミスをしない為に、前もって少なからず知識を持つように心掛けて欲しい、ということです。

当院では患者さんの悩みにしっかり応えますので、治療したことを後悔している方は一度相談にお越しください。

                              

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