ホワイトワイヤーを使用した矯正とは?人気の理由やメリットについて紹介!
ワイヤーを歯の色と同系色にしたものは「ホワイトワイヤー」と呼ばれ、矯正装置が目立ちにくくなることが好まれて、評判になっています。
しかし、ホワイトワイヤーの種類によってはデメリットも存在しているので、治療を受けるに当たって、器具の選定には慎重になる必要があるでしょう。
そもそも「なぜこれほどまでに人気があるのか?」といった点について理解を深めることは、治療を検討している人にとって有意義であるはずです。
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、数多くの矯正治療を行っています。
今回は多角的にホワイトワイヤーについて見ていき、その価値に触れてみましょう。
矯正の「ホワイトワイヤー」ってどんなもの?
ホワイトカラーのワイヤーを用いた矯正治療は、現在では当たり前の存在になりつつあるでしょう。従来のワイヤー型矯正というと、銀色の金属色をしていたので、歯が見える度にワイヤーがギラギラと目立っていました。
装置がぎらぎら目立ってしまうイメージがあるため、敬遠される方が非常に多い治療法だったと言えます。しかし比較的見た目が目立ちにくい色調のワイヤーの登場により、状況に変化が生まれています。
また、少し上品なルックスとなるゴールド系統のワイヤーも存在しています。これらのワイヤーは、通常のものに比べて多少値段が張ります。お財布と相談した上で、好みに合わせてセレクトすると良いでしょう。
ホワイトワイヤーにするメリットとは?
矯正を検討している人がホワイトワイヤーを選ぶことでどのようなメリットがあるのでしょうか。「白色になっただけでしょ」と軽く考える人もいるかも知れませんが、その恩恵は意外に大きいものです。
ここでは考えられるメリットを挙げるとともに、その裏に潜むデメリットを紹介したいと思います。
歯並びの悪さが目立たない
ワイヤーは歯につけたブラケットに横に通すので、ワイヤーの金属色の横のラインが目立ちます。矯正を始めたばかりで歯並びが悪い状態だと、ワイヤーが上下に蛇行しながら横に通るので歯並びの悪さが際立つでしょう。
ワイヤーを歯と同色にしたことにより、従来の鈍く銀色に光るワイヤーと比較して、ワイヤーが目立ちにくくなります。
ひと昔前までは、矯正は子供がするものという認識が一般的でした。しかし、成人になってから治療を検討する人が増えたことにより「ビジネスシーンで目立ちたくない」といった要望が増えてきます。
ホワイトワイヤーはそのようなニーズに応えてくれる存在なので、機能面では従来の銀色のものに対してなるべく引けを取らないように改良されながら、より目立ちにくいものへと進化していったのです。
審美ブラケットとの併用で目立たない
ワイヤー矯正では、ワイヤーの弾力、弾性を利用して歯を矯正します。歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる部品を着けてそこにワイヤーを通すのですが、以前はこのブラケットも金属製でとても目立つものでした。
そのような部品もホワイト色もしくは透明にすることによって、飛躍的に目立たなくなったのです。見た目を気にする人が、治療中でも歯を出して笑うことが出来るようになったのはメリットと言えます。
このように目立ちにくい特徴を与えたブラケットのことを「審美ブラケット」と呼びます。ホワイトワイヤーとの併用により、近くで見ないと治療中だと分かりにくくなるでしょう。
信頼できる治療法はそのまま
ワイヤー型矯正は、現代の治療法において最も古くからあるものです。その為、治療実績が豊富にあることから医療事故が起こりにくいのが大きな利点だと言えるでしょう。
また歯列の乱れが激しく、歯を大きく動かさなくてはならないケースにおいてもしっかりと対応できるなど、幅広い症例に対して用いることができる治療法でもあります。
ホワイトワイヤーはその見た目を変えただけのものなので、信頼できる治療法であることに変わりはありません。その為、安心して選ぶことが出来るでしょう。
ホワイトワイヤーによってはデメリットがある
ワイヤーをホワイトにするにあたって、塗料を用いたものと特殊コーティングを施したものに分けることが出来ます。そして、塗料で白くしたものにはデメリットがあるでしょう。
それは、歯磨きなどのブラッシングによって塗料が剥げてくるという問題です。白色が落ちて銀色の素地が出てくるだけならまだ良いのですが、機能面にも影響を及ぼしかねないので注意しなくてはなりません。
なぜならば、剥げた塗料がブラケットにあるワイヤーの通り道に詰まって、矯正力がうまく働かなくなるケースがある為です。そのことから、耐久性に劣る塗料を用いたものは避けた方が良さそうです。
当院では「ロジウムコーティング」と呼ばれる特殊なコーティング処理を施したものを使うので、塗料のように剥がれません。お世話になるクリニックで選択可能ならば、ロジウムコーティングのワイヤーを選びましょう。
目立たない歯列矯正の方法は他にもある?
ホワイトワイヤーを用いる矯正が、目立ちにくい治療法であることが分かってもらえたかと思います。それでは、治療中の見た目を気にする人はその選択肢しかないかと言うと、そうではありません。
他にも見た目上の問題を解決してくれる手法が存在しているので、それらを詳しく見ていきましょう。
歯の裏側に装置をつける方式
使うアイテムはワイヤーとブラケットで同じなのですが、取り付ける位置を歯の表側ではなく、裏側に持っていくことで装置を歯で隠してしまう方式を「裏側矯正」「舌側矯正」と言います。
ただし舌側の歯の表面の凸凹に合わせたオーダーメイドのブラケットを作成してさらにピタリと密着させる為に高い技術が必要とされ、その分だけ治療費が高くなることを覚えておきましょう。
歯の舌側の表面にブラケット装置をつけると、特に下の歯においては舌が触れて不快感が強く、また、外側にブラケット装置をつける場合と比べて治療期間も費用も余計にかかってしまいます。
そこで、唇にかくれて目立ちにくい下側の歯列には歯の表側から装置を着け、上側だけ歯の裏に装置を取り付ける「ハーフリンガル」と呼ばれる方式も存在しています。
これならば、歯が出た時に最も目立つ上側の前歯には装置が裏側にあることで目立ちません。また、下側の歯に舌先が触れて違和感を感じないよう、装置を表側から取り付けて問題をクリアしてくれます。
マウスピース(インビザライン)による方式
インビザラインを始めとしたマウスピース型の矯正装置は、標準的なワイヤー型に比べて目立ちにくいとされています。なぜならば透明の樹脂製なので、歯の白色をそのまま透過してくれるからです。
また、装置をつけると治療が完了するまで取り外すことが出来ないワイヤー型とは違って、食事や歯磨きの際には取り外すことが出来る点も好まれています。
ただし、世界的な規模で急速に広まっているインビザラインの治療法は、今なお発展途上のものと言うことができ、取り扱う歯科医師によって慣れ/不慣れが存在していることを覚えておきましょう。
マウスピース矯正に適した症例かどうかを見極められる歯科医師なのか、歯科医師の診断力や経験がとても大事です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正の豊富な経験を持ち、双方の診療実績から総合的に判断して「歯列を大きく動かす治療にマウスピース治療は向かない」と述べる医院もあれば、経験や診療実績がないにも関わらず「アタッチメントをうまく使えばどんな症例でも自由に歯を動かせる」と誤って考えている医院も存在しています。そのため、クリニックを選ぶ際には注意しましょう。
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自分に自信を持つことができるようになることが多いです。
治療中の装置は、いくつかの選択肢の中から、なるべく目立ちにくい装置や材料を選ぶこともできます。
どのような治療方法や装置を選択することが可能なのか、歯並びをどのように改善できるのか、期間や費用を含めて知ることから始めませんか。
ユニゾン矯正歯科では、丁寧なカウンセリングを行ったうえで説明いたします。
まとめ
以上、ホワイトワイヤーがどういったものなのか紹介し、そのメリットとデメリットに触れ、他にもある目立たない治療法について解説しました。
本文中でも述べたのですが、白く塗っただけのワイヤーは歯磨きなどによって剥がれてくる可能性があるので注意しましょう。
当院では剥がれることのないロジウムコーティングのワイヤーを使っていて、通常の金属色のワイヤーを用いる場合の装置代が880,000円であるのに対し、ロジウムコーティングのワイヤーを用いる場合の装置代は990,000円となります。
治療を検討している方は、ぜひ一度相談にお越しください。
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