徹底比較!インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいいの?適した治療法を見極める!
「インビザラインとワイヤー矯正ではどっちが良いか」といった悩みを持っている人が最近多くいらっしゃいます。
ワイヤー矯正となると大掛かりな装置を装着するイメージが強く、その点においてインビザラインはスマートに治療できると考えがちです。
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、インビザラインによる数多くのマウスピース矯正治療も行っています。
矯正の治療法について患者さん側にあらかじめ希望があることは承知していますが、実際に治療法を決めるときは、その患者さんの口内の状態によって選べる治療法が限られてくる場合が多いです。インビザラインが選べない場合もありますし、インビザラインでもワイヤー矯正でもどちらでも治療が可能な症例もあります。今回はそのようなテーマについて考えてみましょう。
インビザライン矯正とワイヤー矯正はどんな治療?
歯列矯正には様々な手法が存在しているので、どれを選べば良いか悩んでしまうケースもあるでしょう。
例えばインビザライン矯正とワイヤー矯正ならば、どっちを選ぶべきなのでしょうか?
ここでは、それぞれの治療法について詳しく紹介していきましょう。
インビザライン矯正とは
マウスピースを用いる矯正方法ですが、そのなかでも最先端の技術を導入した方法です。一度、歯列状況をスキャンすることで、患者さんの口内の様子を3Dデータ化します。
それと同時にコンピュータ分析を活用して最適な治療方針を弾き出し、ドクターが立案した治療計画データを基にマウスピースが製造されます。世界100カ国以上で普及していて、900万以上もの症例があるなど、その実績も豊富です。
10〜14日でマウスピースを取り替えていき、理想の歯列へと近づけていきます。微弱な力を加えることを得意としていて、コンマ2ミリからコンマ3ミリといった微細な歯の動かし方が可能です。
ワイヤー矯正とは
1本ずつの歯に「ブラケット」と呼ばれる部品を装着し、そこに金属製のワイヤーを通して歯列に力を加えて矯正する方法です。
現代の矯正歯科治療において、最も古くから用いられてきた治療法である為、こなしてきた症例数が最も多いと言えるでしょう。その為、信頼度の高い治療法とされています。
歯同士をワイヤーで繋いで目的の歯を動かすことになるので、動いてほしくない歯にも力が加わることになります。そのような相対的な力関係を用いつつ、理想的な歯列を実現する治療法と言えるでしょう。
「インビザライン」と「ワイヤー」どっちがいいのか徹底比較
インビザラインとワイヤーを用いた治療法のそれぞれを紹介した上で、気になるのは「結局はどっちが良いのか」という点ではないでしょうか?
どっちかを決める為には、それぞれの特徴を深く知っておく必要があるでしょう。ここでは、二つの治療法についていくつかの項目をピックアップし、比較してみます。
費用と期間
歯列矯正は「美容目的での治療」とみなされている為に、治療費には保険が効かず、すべて自費で支払わなくてはなりません。
これが結構馬鹿に出来ない要素で「出費が高額すぎて治療を諦めた」という人も存在しているでしょう。そして、歯列矯正は歯に微弱な力を掛けて徐々に動かす為、治療期間が長くなりがちです。
費用や期間の観点から2つの治療法を比較してみましょう。
インビザライン
治療費として掛かってくる料金は、平均して80万〜100万円といった所に落ち着くでしょう。そして治療期間としては、平均で1〜2年程度となっています。
ワイヤー
治療費としては平均で60万〜120万円と、インビザラインに比べて下限が安価になっています。治療期間としては、若干長くなり1年半〜2年半といった期間を要します。
痛み
治療を受けた人のなかには「痛みがつらかった」という感想を持つ方も多いでしょう。「痛みを我慢しなければならないなら、治療を受けない」と考える人もいるかと思われます。
それくらい重要なポイントになるのですが、ワイヤーとインビザラインで比較した場合、どのようになるのでしょうか。
インビザライン
先にも挙げましたが、この治療法は0.2〜0.3ミリという微弱な歯の動かし方を段階的に行っていくので、痛みを感じる程度がとても小さいと言えるでしょう。
ワイヤー
ワイヤー型は、最初の数週間に痛みを感じやすいです。月に1回程度の通院をしなくてはなりませんが、その際に締め付け具合を微調整してくれるでしょう。最初の痛みを乗り越えればあまり気にならなくなるはずです。
見た目
社会人として働く人のなかには、ビジネスマナーとして「矯正をしていることが相手に分かるのは失礼」だと考えている人も少なくありません。
その為、治療に用いる器具を装着した時になるべく目立たないものが好まれる傾向があります。この点において両者を比較してみましょう。
インビザライン
透明の樹脂製で出来たマウスピースなので、装着していることがほとんど分かりません。
その為、装置が目立つことを嫌って矯正を敬遠している人でも、安心して治療を受けられるでしょう。
ワイヤー
金属製のギラギラとした装置が目立つので、それを嫌う人も多いかと思われます。最近では「審美ブラケット」と呼ばれる目立たない色合いのものもあるので、かなり目立ちにくくなっています。
自己メンテナンス
ワイヤーとインビザラインのどっちが良いかと問われた際に「装置を取り外せる」という点は、最も重要視される要素かも知れません。
2つの治療法で大きく異なってくる食事や注意点、自己管理について比較してみましょう。
インビザライン
1日20時間以上の装着義務がありますが、取り外しが出来るので食事や歯磨きに不具合を感じません。歯周病や虫歯になると、矯正治療を止めてそちらの治療が優先されますが、そういった問題は起こりにくいでしょう。
ワイヤー
一度装着すると装置を取り外せないので装置の着脱や清掃や装着時間の管理は不要です。ただし、装置に凹凸がある為に歯磨きの際にブラッシングを丁寧にするなどの工夫が要求されます。その為、歯を健康に維持するには労力が掛かるでしょう。
どっちの治療法が適しているかは人による
インビザラインとワイヤーの特徴は先の項で挙げた通りです。
「どちらの治療法を選ぶかは自由に決められる」と考えている人は、やや認識が誤っていると言えるでしょう。
なぜならば、自身の歯列の状態によって最適な治療法が違ってくる為です。その点について詳しく見ていきましょう。
インビザライン矯正はこんな人にお勧め
インビザラインは最新の治療法なので、その技術は常に更新されていきます。その為、以前は不可能だとされていた症例もアタッチメントなどの補助を用いることで可能となるなど、進歩を果たしています。
その上で、あえて苦手な症状を挙げるとすると「極度の出っ歯」「極度の受け口」「極度の叢生」といった3つが挙げられるでしょう。簡単に言うなら、抜歯を伴う症例はまだまだ苦手な症例であると考える方が正しいと思います。
出っ歯の症状が重いと抜歯を必要とします。最新のインビザラインを用いた治療では抜歯して歯を大きく動かせるという話も聞きますが、治療実績の面において不足があることも事実でしょう。
また、受け口がひどいものになると骨格の問題になるので、矯正治療だけではカバー出来ません。そして叢生については、歯を動かすスペースが生み出されない為に、この治療法は不向きだと言えるでしょう。
ワイヤー矯正はこんな人にお勧め
とにかく最も標準的な治療法なので、これまで数々の症例に対応してきた治療実績の蓄積がある点は見逃せません。その為、症状が重く、歯を大きく動かす必要のある人に対して適切な治療が出来るでしょう。
インビザラインでは現状において不可能とされているような治療でも、ワイヤー矯正ならば可能になります。その為、どの矯正法にも適合しなくて困っている患者さんが、最終的に行き着く治療法とも言えるでしょう。
「装置が取り外せない」「目立って困る」などのデメリットがあってもなお、この治療法が広く普及しているのは、そのような理由がある為です。
ユニゾン矯正歯科銀座6丁目なら「インビザライン矯正治療、ワイヤー矯正治療」について相談可能!
歯科矯正の治療方法には、表側矯正、裏側矯正、舌側矯正、マウスピース矯正など様々な方法がありますが、これまでも現在も、矯正治療の初回相談にお越しになる患者さんからは、マウスピース矯正や裏側矯正などの目立たない矯正治療の方法を望む声が多いのは事実です。
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、数々の治療法の経験がありますが、インビザライン社のマウスピース矯正治療は、患者さんご自身が所定の装着時間を守ることができるのであれば、アタッチメントという接着物の効果を活用して、ワイヤー矯正と遜色なく、効率的に歯を動かすことができます。しかも、ワイヤー矯正装置に比べてほとんど目立たないこと、着脱できることが非常に大きなメリットです。
マウスピース矯正が適用できる症例の場合は、インビザライン社のマウスピース矯正を治療法のひとつとして前向きに提案しています。しかし、ワイヤー矯正を選ばないといけない症例もあります。マウスピース矯正か、ワイヤー矯正か、の見極めについては、矯正専門医院を受診されることをお勧めします。
歯並びを治すことによって、笑顔が綺麗になるばかりではなく、歯磨きがしやすくなり、滑舌やかみ合わせがよくなり、さらに口元の雰囲気や顔立ちまで改善できる場合があります。
自分に自信を持つことができるようになることが多いです。
インビザライン社のマウスピース歯列矯正によって、あるいはワイヤー矯正によって、口元の雰囲気や歯並びをどのように改善できるのか、期間や費用を含めて知ることから始めませんか。
ユニゾン矯正歯科では、丁寧なカウンセリングを行ったうえで説明いたします。
まとめ
以上、インビザラインとワイヤー矯正のどっちが良いかを判断する為に、その特徴について述べ、両者を比較した上でどっちの治療がお勧め出来るかについて説明しました。
こうして比べてみると、それぞれの治療法には一長一短あって、優劣を決めるのは患者さん自身のニーズによるところが大きいところもあり、それによって変わってくることが分かるかと思います。
当院では、一人ひとりに最適な治療法を提案・実施することで、ベストな治療結果を生み出すべく日々の業務に励んでいます。歯列のことでお悩みの方は、ぜひ一度相談にお越しください。
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