噛み合わせが悪いことのデメリットとは?簡単なセルフチェックのやり方と治療方法を紹介
「頭痛やめまいがひどくて困っている」といったように、身体に不調を抱えている人は世の中に数多く存在しています。
そのなかで、噛み合わせの悪いことが原因になっているケースが少なくないと聞いたら、皆さんはどのように感じるでしょうか?
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、数多くの矯正治療を行っています。
例えば、気付かないうちに身に付いてしまった癖により知らない間に引き起こされる悪い嚙み合わせもあります。悪い状態に慣れてしまうことで、あまり気にならない人が多いと言えるでしょう。
今回はそういった問題について、より身近に感じてもらう為に多角的な観点から考えてみましょう。
噛み合わせが悪いことで起こるデメリットとは?
「たかが噛み合わせが悪いくらいで」と症状を軽視していると、馬鹿にできない問題を引き起こす可能性があります。どのようなデメリットがあるのか提示しましょう。
口内環境の悪化
歯が乱れて生えていると、歯ブラシの届かない箇所ができるケースがあります。それを放置していると、歯周病や虫歯になってしまうでしょう。
また、うまく歯が噛み合わない為に、食べ物をあまり咀嚼せずに食べる癖がついてしまいます。その結果、消化器官に負担が掛かるでしょう。
それと同時に、噛む力が弱くなることで口がポカンと開きがちになってしまいます。そうすると、口呼吸をするようになる為、口内が乾きがちになり口臭の原因になるでしょう。
口内が乾くということは、雑菌の増殖を抑制する唾液が行き渡っていない状態を意味します。その結果、菌の繁殖により口内の状態がさらに悪くなってしまうでしょう。
顔・姿勢が歪んでしまう
歯がうまく噛み合う箇所だけで食べ物を咀嚼をしていると、左右でよく噛む側とあまり噛まない側に分かれてしまうでしょう。その結果、正中線がズレて顔が歪んでしまうケースも考えられます。
また、下顎というのは頭蓋骨にぶら下がっている状態です。もし噛み合わせが悪いと、その状態でバランスを取ろうとするので、下顎の位置もズレてくることになるでしょう。
そうすると、身体はバランスを取る為に頭の位置を調節するようになります。頭部は重量があるので、それを支える首や肩の筋肉にまで影響が及ぶことになるでしょう。
それらの部位のバランスを崩したら、今度は腕でバランスを取るようになるといったように、全身の姿勢にまで影響を及ぼしてしまうのです。噛み合わせが悪いと、肩こりや腰痛などの原因にもなり得るでしょう。
顎関節症を発症してしまう
歯を噛み合わせるたびに顎の関節からポキポキといった音がしたり、口が開けづらくなったならば顎関節症になっているかも知れません。片側で食べ物を咀嚼している人が発症しやすいとされています。
また、歯ぎしりや食いしばりもその原因に挙げられるでしょう。「それでも問題なく食事ができているから」と放置していると、噛み締めるたびに痛みが出てきたりする為、この症状を軽く見るのは危険です。
噛み合わせをセルフチェックしてみましょう
噛み合わせの悪い状態は「生活の質」という観点から考えてみても、マイナスの方向にしか働きません。ここでは、自身でできる簡単なチェック方法を紹介しましょう。
左右のズレはない?
鏡の前で口角を真横に引っ張るような力の入れ方をして「イー」と発音する口の形をすると、歯列が綺麗に見えるかと思います。その状態で上下の前歯がズレることなく顔の中心を通っているかチェックしましょう。
この「正中線」と呼ばれるラインがズレていると、噛み合わせが悪い可能性があると言えます。
水平は保たれている?
先ほどと同じく鏡を前にして、割り箸などの棒の両先端を左右の手で持ち、奥歯で噛むようにしてみましょう。手を離してから力を入れて噛み込んだ時に、棒が斜めに傾かなければOKです。
もし斜めに傾いたならば、水平が保たれていないので、噛み合わせの悪さを疑ってみましょう。
奥歯の噛み合わせは大丈夫?
姿勢を正して、口を開閉させつつ上下の奥歯をカチカチと鳴らしてみましょう。左右で奥歯のかち合う感じや音の鳴り方が同じならば、問題ありません。
もし左右で違う感覚があるならば、噛み合わせのバランスが乱れていると考えられます。
顎の関節は正常か?
鏡を前に姿勢を正して立ち、こめかみの下、耳の付け根にあるくぼみに人差し指を当てましょう。そして「イー」という口の形をしながら、ゆっくりと口を開閉しましょう。
口を開くにつけて左右がズレてこないか、歪みはないかを目視しましょう。その上で、ガクッとしたりカチッというクリック音がしないか確かめつつ、指に伝わる振動が左右で同じなら合格です。
同時に、口をできるだけ大きく開けた際に、人差し指と中指、薬指の3本が縦に入るかチェックしましょう。もし入らない場合は、顎関節に異常を抱えている可能性があります。
悪い噛み合わせの治療方法
噛み合わせが悪い原因によって、その治療法は多様です。ここでは、その数ある治療法の中から代表的なものをピックアップして説明しましょう。
筋マッサージ療法
頬杖をついたり片側だけで食べ物を咀嚼したり、うつ伏せで寝たりといった生活習慣が症状の原因になっているケースがあります。その際は、自身の癖などを自覚するように働きかけて、症状の改善を目指します。
矯正治療
歯並びが乱れている為に噛み合わせが悪いケースには、矯正治療が行われます。専用の器具を装着して、歯列を綺麗に整える処置をすることで、噛み合わせが改善するでしょう。
補綴治療
虫歯治療などで被せ物をした部位が、噛み合わせを狂わせてしまうケースがあります。治療によって問題の部位を正しい形状に被せなおすことで、症状の改善が期待できるでしょう。
外科治療
矯正治療や補綴治療と併せて行われ、顎の骨のバランスが崩れている状態に対して行われる治療法です。口腔外科が専門的に扱っている領域で、骨を削って修正する外科的な処置を施します。
ユニゾン矯正歯科銀座6丁目なら「歯並びとかみ合わせ」について相談可能!
歯並びを治すことによって、笑顔が綺麗になるばかりではなく、歯磨きがしやすくなり、滑舌やかみ合わせがよくなり、さらに口元の雰囲気や顔立ちまで改善できる場合があります。
自分に自信を持つことができるようになることが多いです。
歯列矯正によって口元の雰囲気や歯並びをどのように改善できるのか、期間や費用を含めて知ることから始めませんか。
ユニゾン矯正歯科では、丁寧なカウンセリングを行ったうえで説明いたします。
上顎・下顎の位置関係や歯並びや歯の大きさや歯の傾きなどを確認し、同じ年代・性別の方々と比較してご自身のどこに問題点があるのか、そして、歯列矯正でどのように改善可能なのかどうか、を説明いたします。
まとめ
以上、噛み合わせが悪いことによるデメリットを挙げつつ、自身でできるチェック方法に触れ、その治療法について紹介しました。
特定の部位に異常を感じるだけでなく、放置すると身体全体に悪影響を及ぼしてしまう可能性があることが分かってもらえたでしょうか?
噛み合わせが狂う原因は実に多様ですが、そのなかで歯列の乱れが原因だと感じたのならば、迷わず矯正歯科に足を運んでみましょう。
症状に悩まされている方はぜひ一度お越しください。
矯正治療の歯型取りが気持ち悪い!理由と吐き気の対策を紹介【歯型を取らない方法も紹介】
矯正治療の歯型取りが気持ち悪い!理由と吐き気の対策を紹介【歯型を取らない方法も紹介】
本記事では矯正治療における歯型取りに焦点を当て、必要性、気持ち悪さを感じる理由、気持ち悪さを緩和するコツについて解説していきます。最後に歯型取りの最新技術「3D口腔内スキャナー」にも触れますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、歯型取りは歯科専門用語で「印象採得」といいますが、ここでは一般的で親しみやすい「歯型取り」で進めます。
歯列矯正をしたら頬骨は引っ込む?矯正がフェイスラインに影響する理由とは!
歯列矯正をしたら頬骨は引っ込む?矯正がフェイスラインに影響する理由とは!
部分矯正ができない例とは?判断基準について矯正歯科の認定医が解説!
部分矯正ができない例とは?判断基準について矯正歯科の認定医が解説!
歯列矯正をしている女子がかわいい!美意識の高さと矯正治療に対するポジティブな変化
歯列矯正をしている女子がかわいい!美意識の高さと矯正治療に対するポジティブな変化
矯正のワイヤーが頬に刺さるときの対処法!痛みを我慢せずに適切な処置をしましょう
矯正のワイヤーが頬に刺さるときの対処法!痛みを我慢せずに適切な処置をしましょう
歯列矯正後のリテーナーとは?役割と期間・リテーナーが浮くときの対処法について
歯列矯正後のリテーナーとは?役割と期間・リテーナーが浮くときの対処法について
歯列矯正で口元が下がりすぎてしまう?理想の口元にするために知っておきたい注意点
歯列矯正で口元が下がりすぎてしまう?理想の口元にするために知っておきたい注意点
歯茎ごと前に出てる口元が、抜歯矯正で治せるケースもある。歯列矯正や抜歯や顎の外科手術について
歯茎ごと前に出てる口元が、抜歯矯正で治せるケースもある。歯列矯正や抜歯や顎の外科手術について
歯列矯正におけるゴムかけの効果とは?ゴムかけの種類や使用方法・期間を解説
歯列矯正におけるゴムかけの効果とは?ゴムかけの種類や使用方法・期間を解説
歯列矯正で鼻の形が変わるって本当?理想の顔立ちを叶えるポイントを紹介
歯列矯正で鼻の形が変わるって本当?理想の顔立ちを叶えるポイントを紹介