歯列矯正でEラインがきれいになる?美しくなるために知っておきたいEラインとは
皆さんは、横顔のバランスを示す物差しとして「Eライン」という考え方があることをご存知でしょうか?元々は美容整形の業界において広く用いられてきた言葉なのです。
「そんな言葉は知らない」という人も、歯列矯正によって横顔のバランスを正せるとしたら、興味が湧いてくるかもしれません。
実際のところ、歯の矯正で顔立ちを変化させ、見る人に好印象を与えることは症例によっては可能です。「そんなことができるの?」と疑っている方は、矯正歯科に足を運んで相談してみると良いでしょう。
私は日本矯正歯科学会の認定医・指導医として、数多くの矯正治療を行っています。口元の雰囲気と歯並びが関係している症例を数多く治療してきています。
症状によっては骨格に手を加えるような外科手術入院を必要とせず、抜歯と矯正治療だけで理想のバランスが手に入るかも知れません。今回はそんなラインの存在について考えてみましょう。
そもそもEラインとは何なのか?
Eラインとは「エステティックライン」を略した言葉で、元々は歯列矯正ではなく美容整形の場で用いられている言葉でした。
現在では、矯正歯科においてもよく使われる言葉ですが、どのようなものなのでしょうか。
より具体的にこのラインについて説明すると…
顔を真横から見た時に、鼻先と下顎の先端を直線で結んだラインのことを意味し、横顔の美しさを表す物差しとなる概念として提唱されたものです。
このラインに対して唇が若干内側に入るか、もしくは線上にある状態が理想的な顔立ちとされています。気になる人は定規や人差し指を当てるなどして確かめてみると良いでしょう。
元々は米国で提唱されたものなので、鼻が低くて顔の作りが平面的な日本人にその考え方を適用するのは難しいとも言われています。しかし、日本の美容業界で重要視されていることは間違いありません。
Eラインが気になる原因とは
Eラインが歯列矯正の現場においても使用される言葉になったのは、歯並びを整えることがこのラインと関係してくる為だと言えるでしょう。
このラインが理想的ではない状態がどういったものなのかについて考えてみましょう。
受け口
受け口とは「しゃくれ」とも呼ばれる状態のことで、本来ならば上顎の前歯が下顎の前歯に被さるようになっていることに対し、下顎の前歯の方が前へと出ている噛み合わせの状態を言います。
このように下顎が前方へと突出している人も横顔のバランスが良くありません。横から見た時の顔立ちが三日月型の輪郭になるのは、ラインに対して唇が内側へと入り込み過ぎてしまう為です。
出っ歯
出っ歯というのは、上顎が前方へと突出している状態のことで、この症状を持つ人は顔を横から見た時に上唇の前突に悩まされている方も多いでしょう。
この症状を引き起こしている原因は、2種類に分かれます。一つ目としては、上顎自体が前方へと出ているケースです。そして二つ目としては、上顎の前歯が前方へと寝るような角度で生えているケースでしょう。
前述した受け口とこの出っ歯は、ともに状態がひどいと「不正咬合(ふせいこうごう)」と言われ、噛み合わせに不良がある「病気」と見なされるケースもあります。
八重歯
八重歯の存在によって歯並びがガタガタになってしまっている人も、唇周りが張り出すことで、このラインとのバランスを崩してしまうケースがあります。
八重歯のことをチャームポイントと捉えるのは、日本人に固有の考え方です。欧米などでは治療すべき対象として考えられているのが一般的でしょう。
歯列矯正できれいになるEライン
これまで歯列の乱れによっても口元のバランスが崩れることを見てきました。バランスが良くない原因として「骨格」によるものと「歯並び」によるものがあるでしょう。
骨格が原因である場合は、一般的に美容整形で処置します。しかし歯列矯正によって歯並びを治すだけで、Eラインの考え方において理想的とされる口元を実現できる場合もあるのです。
どのようなケースにおいて、歯列矯正が有効なのか紹介しましょう。
「骨格」か「歯並び」か
先にも述べたように横顔のバランスを崩していることの要因には、骨格が原因である場合と、歯並びが原因である場合に分けることができます。
骨格が原因であるならば、そこには矯正歯科の出番は無く、美容整形外科等での外科的な処置が必要になるでしょう。実際のところ、その処置で問題を解決している患者さんは多いことでしょう。
しかし、この問題が本当に厄介なのは「骨格か歯並びか」のどちらかによって治療法を選ぶのではなく、「骨格と歯並び」の両方の処置が必要になるケースがあることです。
つまり、外科手術と歯列矯正の両方の処置を必要とするケースが存在しているのです。そのような患者さんは残念ながら多額な費用が掛かる上に、手間も増えることでしょう。
矯正で理想的なバランスを獲得
さて、先の項で挙げた受け口、出っ歯や八重歯という問題は、歯の矯正によって治療ができる場合が非常に多いと言えるでしょう。
外科的な治療をせずとも理想的なバランスが手に入るのですから、一度クリニックへと足を運んでカウンセリングを受け、自身の状態を把握することをお勧めします。
抜歯をすると効果が大きい?
矯正治療は必ずしも抜歯を必要としません。しかし、横顔のバランスを整えることを目的とした矯正になると話は違ってきます。
非抜歯で矯正を行う場合、コンマミリ単位で一本ずつの歯を削ったりし、トータルで数ミリの歯を動かすスペースを作り出したりします。
そのようなミリ単位の歯並びを治す治療法では、口元を大きく動かしにくいでしょう。やはり抜歯をして歯が動くスペースを大きく取った方が良いかもしれません。
ただし、非抜歯で治る歯並びの患者さんに対して、あえて抜歯をすることはお勧めできません。いずれにせよ、医師とよく相談しながら自身の症状を把握し、納得した上で治療を進めていくことを心がけましょう。
ユニゾン矯正歯科銀座6丁目なら「歯並びと口元の雰囲気の改善」について相談可能!
このように、歯並びを治すことによって、きれいな歯並びを手に入れるだけでなく、口元の外観まで改善できる場合があります。
一方、口元の突出感が歯並びだけでは治せない場合もあります。骨格に問題がある場合です。その場合は外科手術が必要となることもあります。
一番大事なのは、自分の口元や歯並びの症例に対して、どのような治療法が選択可能なのかをまず正しく知ることだと思います。そのうえで、どのような治療を選択するか、あらためて考えればいいと思います。
理想の自分に近づくための第一歩として、自分の口元は歯科矯正だけで改善できる症例なのか、まずは知ることから始めませんか。ユニゾン矯正歯科では、丁寧なカウンセリングを行ったうえでご説明いたします。
まとめ
以上、Eラインとはどういったものなのか解説し、横から顔を見た時にバランスを崩している要因について説明しました。
そして歯列矯正によって、Eラインの考え方から導き出される理想的なバランスを獲得できる可能性があることを紹介しました。
口元の状態というのは、一人ひとりの患者さんでバラバラなものです。その為、一括して「矯正で顔立ちが美しくなる」とは言えない現実があります。
そのため、顔の輪郭にコンプレックスを抱えている人であるほど、何がその原因になっているのかを知る為にもクリニックに足を運ぶことをお勧めします。
当院は、患者さんの考える「美」を作り出すお手伝いをしています。ぜひ一度相談にお越しください。
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